レポート Report

予選は10位だが、決勝へ向けたセットは上々なので明日に期待

8月の富士、鈴鹿は苦戦を強いられていたが、このSUGOから挽回したい。午前のセッションは思うようなバランスが取れず苦戦していたが、専有走行ではタイムが出て良い兆しが見えた。

予選は決勝を考慮したタイヤをチョイスした。Q1のアタッカーは福住仁嶺選手。福住は普段より1周多くタイヤに熱を入れてアタックに入って行った。しかしながら、10番手でQ1を突破する事は出来なかった。

明日の決勝は1つでもポジションを上げてポイントを獲得したい。


鈴木亜久里監督のコメント

「Q2には進めなかったのは残念だけど決勝を見据えた車なので、何とか上位に進出したいね。ここは抜くのも難しいし、何があるか分からないサーキットなので、慎重に戦って行きたいね」

伊与木仁エンジニアのコメント

「午前中はそれなりのタイムで終われましたが、予選は決勝を考慮して午前中のタイヤと違うタイヤで行きました。タイヤの熱の入り方がちょっと良くなかったので、グリップを上手く引き出せるようなバランスを取る事が出来ませんでした。明日の天気はあまり良く無さそうなので、それを上手く生かして前に行きたいと思います」

野尻智紀選手のコメント

「Q1で惜しくも落ちてしまいましたが、例年ここでは何かがあるサーキットだと思うので、チャンスはあると思っています。予選は上手くいきませんでしたが、決勝のセット確認が出来たところもあるので、明日はしっかり戦っていきたいと思います」

福住仁嶺選手のコメント

「フリーから苦戦していました。専有では良いタイムが出ていましたが、そこから予選に向けて良い流れを作る事が出来ませんでした。フリーから予選にかけて大きな失敗はありませんでしたが、今ある問題をしっかりと解決して、最後まで諦めずにしっかり戦っていきたいと思います」

Q1はトップ通過もQ2でアンダーステア強く10位から上位を狙う

8月の富士、鈴鹿のレースでは決勝のペースが良かっただけに、トラブルによるリタイヤは残念だ。

2レースとも電気系統のトラブルだったが、殆どの電気系の部品を交換して今回の車を持ち込んだ。フリー走行では上位で走行を終え、車のバランスは良さそうに見えたが、毎回出ているアンダーステアの症状はなかなか消えていないようだ

Q1は木村偉織選手がアタック。アンダーステアの強い車を上手くコントロールし、トップタイムでQ1を突破。

Q2に向けて車のアジャストを行い、武藤英紀選手は前後の間隔を確認しながらアタックに入って行った。武藤選手は難しい車を何とかコントロールしたが10番手のタイムを出すのが精一杯だった。

明日は後方から追い上げて表彰台を狙いたい。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「Q1はトップで帰ってきたので、ポールを狙えるかな?と考えていました。Q2はアンダーが強く出てしまったみたいで、10番手でした。しかし、鈴鹿、富士ではトラブルで止まってしまいましたが、トラブルが出るまではこのぐらいのポジションから上位まで挽回出来ているので、明日は最後まで走り切って表彰台に登りたいね」

岡島慎太郎エンジニアのコメント

「車はトラブルが続いていたので、色々と対策して持ち込みました。今のところトラブルはなく、無事にセッションを進められています。午前のフリーはアンダーステアの傾向が強い印象がありました。セッションの中で良いところを組み合わせてQ1に行きました。ドライビングとセットアップの方向性を含めて上手くいったので、トップタイムを出す事が出来ました。Q2はタイムが伸びなかったので、これからデータを検証して明日に向けて対策を考えて行きます。レースではリアタイヤが厳しくなりますが、ここではフロントもキツいので前後ともケア出来るように上手くセットを作っていきたいです」

武藤英紀選手のコメント

「1発のタイムを上手く引き出す事が出来ませんでした。しかしながら、決勝のセットは良さそうですし、前回も前々回のレースも決勝は良かったので、気持ちを切り替えて上位を狙っていきたいです」

木村偉織選手のコメント

「セットアップの面でどこのサーキットでも出ている症状が今回も出ていましたが、自分なりにも対策出来るようになってきたので、それを上手く活用する事が出来たので、Q1をトップで終える事が出来たと思います。Q2へ向けたセットのアジャストについては自分なりに上手く伝えきれなかった部分があったのではないかと思っています。明日は悪く無い順位だと思いますので、淡々と追い上げて今回こそ勝ちたいです」

全てはタイヤ交換作業ミス。タイムが速かっただけに悔しい結果に

秋晴れでレース観戦日和と言いたいところだが、日差しは強く、まだまだ真夏の暑さが残るSUGOで第6戦のスタートが切られた。スタートドライバーは福住仁嶺選手。

クリーンスタートが切られたが、300クラスで接触があり、1周目からセーフティーカーが導入される。車両の回収が済んだ3周目でリスタートが切られた。ポジションは9番手。

スタート直前から雲行きが怪しかったが13周目からついに雨が降りはじめ、チームはウェットタイヤに交換するために15周目にピットイン。しかし、ここでタイヤ交換を失敗してしまい、大きくタイムロス。最後尾まで落ちてしまう。

18周目には300クラスの車両がコースアウトしてしまいFCY宣言となる。20周目には解除となりリスタート。

途中雨が弱くなったり、強くなったりとコンディションが著しく変わるが、福住は粘り強く走り29周目には13番手にポジションを上げる。

31周目にルーティンのピットインを行い、野尻智紀選手に交代。14番手でコースに復帰し前を追う。雨は完全に止み、路面は徐々に乾き始めていた。

ここでドライタイヤに交換する車両が増えてきて、野尻は13番手にポジションを上げた。この時点ではまだウェットタイヤの方が速そうだ。50周目にはポイント圏内の10番手にポジションアップ。

レース終盤に再度雨が降る可能性もあり、タイヤ交換をするか迷ったが、52周目にタイヤ交換を行う決断をした。

14番手でコースに復帰。ポイント獲得を目指して前車を追った。野尻はトップ3の車両とほぼ同じラップタイム。

67周目からまた雨が降り始めた。残り周回数を考えるとそのまま走り続けた方が良いというチームの判断で、野尻は最後まで走り切った。ポジションをひとつ上げて13位でレースを終えた。

ポイント獲得はならなかったが、ペースが速かっただけに残念なレースとなってしまった。次回のレースにご期待頂きたい。


鈴木亜久里監督のコメント

「雨が降ったり、止んだりで難しいコンディションだったね。ピット作業のミスは焦りがあったからだと思うけど、これでレースを落としてしまい、応援、ご支援してくれる人たちに申し訳ない気持ちです。今季は残り2レースだけど、これを挽回できるような良いレースをお見せ出来るように準備を進めます」

伊与木仁エンジニアのコメント

「ウェットタイヤに変えるときに、タイヤ交換がうまく行きませんでした。ここで大きくロスしてしまい、それが全てでした。同じパッケージで走れている車の中では速かったので残念なレースになってしまいました。課題もあったので次回までに改善したいと思います」

野尻智紀選手のコメント

「コンディションが二転三転して非常に難しいコンディションでした。今回のピットでのミスはチームに焦りもあったと思いますが、落ち着いてレースを戦えるような状況やコミュニケーションをしっかり作り上げていけなかったので、もう一度しっかりと戦えるように立て直していきたいと思います。残り2レースになってしまいましたが、2レースとも結果を出しに行きます」

福住仁嶺選手のコメント

「途中、何周目あたりで雨が降ってきたかどうか分かりませんが、雨が降ってくるまでは大きな順位変動もありませんでしたが、その中でも後ろから迫ってきた車のスピードが速かったのですが、何とか抑える事が出来たのは良かったと思います。雨が降ってきてこれもチャンスだと思って、その時にピットに入ったのですが、その時に左リアのタイヤがはきちんとついてなくて、ジャッキダウンして大きなロスをしてしまいました。あとは、周りの状況は無線で入ってこなかったので、状況が分からないまま、ピットで失ったものを取り返そうと必死に走りました。その後、路面も乾いてきてしまってフロントタイヤも酷使してしまいました。それもあってペースを大幅に落とさなくてはならない状況でした。野尻さんに変わった時には大きなギャップが出来てしまい、セーフティーカーが出る事もなくて順位を上げる事が出来ませんでした。残念ではありますが、課題も見つける事が出来たので、次回までにしっかり改善していきたいと思います」

ペナルティで7位となるが、クルマはトップ争いできる力を証明

ウォームアップ走行では300クラスの他の車両が最終コーナーでストップしてしまい、赤旗で中断された。

55 ARTA NSX GT3はこのウォームアップ走行をトップで終え、今度こそ最後まで走り切って結果を出したい。

スタートドライバーは武藤英紀選手。スタート直後に後方で接触があり、1周目からセーフティーカーが導入される。車両の回収が完了し、3周目にリスタート。武藤選手のペースは非常に良く、7周目には7番手にポジションアップ。

11周目あたりから雨がパラパラ降り始めてきた。武藤はここで6番手だったが、14周目にウェットタイヤへ交換のため、ピットイン。11番手でコースへ復帰。翌周は10番手にポジションを上げるが、300クラスの他の車両が馬の背でコースアウト、ここでFCY宣言。翌周には解除となった。武藤のペースは安定して良く、20周目にはタイヤ交換前の6番手までポジションを回復。次の周には更にひとつポジションを上げる。

他車のルーティンのピットインも始まり、武藤は30周目にはトップに立つ。タイヤのコンディションもよく、ピットインのタイミングは引っ張る作戦に変更した。

33周目あたりから他車のペースが速くなってきたので、35周目にルーティンのピットインを行った。

木村偉織選手に交代し、8番手でコースへ送り出した。木村は速いペースで周回したが、40周目に他車と接触してしまう。

ルーティンのピットインを行う車両があったため、42周目には4番手にポジションを上げた。

雨は止み、徐々に路面が乾き始めてきた。47周目には2番手までポジションを上げるが、ドライタイヤを履いている車が徐々に速くなりはじめてきた。49周目にドライタイヤへ交換のため、木村をピットに入れてコースへ送り出した。

しかし、このあと、先ほどの接触で、ドライブスルーペナルティを受けてしまう。木村は51周目にペナルティを消化し、7番手でレースに復帰。6番手の車両との差は大きいが、木村のペースは前の車両より2秒前後速く、順位を上げるチャンスはまだあった。終盤まで雨が降ったり止んだりしたが、最後まで諦めず前車のギャップを縮めたが、7位でレースを終えた。

トラブルも出ず、最後まで走り切る事が出来て今季2回目のポイント獲得に成功した。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「コンディションが目まぐるしく変わるレースで大変でした。偉織の接触でペナルティを受けてしまったのは残念だったけど、富士、鈴鹿で出たトラブルも今回は出なかったで、最後まで走り切りポイントを獲れたのは良かったと思います。ただ、勝てるポテンシャルのある車、ドライバー、チームなので、残りの2レースでは結果を出したいね」

岡島慎太郎エンジニアのコメント

「ウォームアップではドライのセットは手応えがあったので、ドライでレースが出来ていれば良かったと思っています。予想より早く雨が降ってきてしまってドタバタな中でもメカニック達もミス無く送り出してくれたので、良かったかなと思います。降ったり止んだりの難しいコンディションの中で2回目のタイヤ交換を行う事になり、ウェットタイヤを履いたのですが、結果的にはドライにしておけばよかったかも知れません。木村選手は接触してペナルティを受けてしまいましたが、最後の走りは凄く速かったので、車のポテンシャルの高さを確認出来たので、次回に生かしたいと思います」

武藤英紀選手のコメント

「自分の順位とか分からないような展開でした。無線で自分のペースやタイヤの状況や天候について話し合いながらレースを進めていました。これは結果論なのですが、自分のスティントでもう少し引っ張る事が出来ていれば展開が変わっていたかも知れません。天候の変化に対応するのも難しかったですね。木村も速いペースで走れたのは良かったですね。ペナルティを受けてしまったのは残念ですが、自分も昨日の予選で失敗しているので、次のレースで挽回したいですね」

木村偉織選手のコメント

「ウェットを履いてのドライコンディションの走行だったり、とにかく難しいコンディションのレースでした。その中でも自分のドライビングで上手く対応出来た事は良かったと思います。タイヤも車も良かったです。ただ、あのような接触でペナルティを受けてしまい、勿体無い事をしてしまいました。雨のレースが自分のレース人生の中でかなり少なくて、なおかつウェットでのGTの車の走行経験が初めてに等しいので、正直自分のマージンの築き方がうまくいかなくてこういう事になってしまい、反省しています。これもひとつの経験ではありますが、チャンスを与えて下さった、ホンダさん、オートバックスさん、多くのスポンサーさん、亜久里さん、土屋さん、武藤さん、チームのみなさん、そしてチームを応援してくださっているファンの方々にも本当に申し訳ないと思っています。次に何とか挽回したいと思います」

Round.6 / 2022