レポート Report

雨に翻弄されるも予選8位を確保

昨年は雨に翻弄されたレースだったが、今年も雨を攻略するのが鍵になりそうだ。予選開始前にスコールがサーキットを襲った。路面はたちまち水溜りが出来てしまうほどで、先に行われた300クラスの予選開始時間が15分遅れた。

Q1の担当は野尻智紀。Q1開始前に雨はあがっていたものの完全なウェットコンディションだったので、野尻はウェットタイヤを履いてコースイン。しかし、徐々に走行ラインが乾いてきたのでセッション中にドライタイヤに変えたものの、まだウェットタイヤの方がバランスが良かったので、すぐにウェットタイヤに変えてアタックに入った。慌ただしい予選ではあったが、野尻は見事に8番手でQ1を突破した。

続いてQ2は伊沢拓也。すでにドライコンディションに回復していたので、伊沢は最初からドライタイヤでアタック。路面温度が下がって午前のセッションとコンディションが変わっていたため、車両のセットが合わず、思うようなタイムアップが出来なかった。コントロールが難しい状態ではあったが、伊沢は好タイムを叩き出した。しかし、他車のタイムアップもあり8位で予選を終えた。明日は表彰台を目指してレースを戦いたい。


鈴木亜久里監督のコメント

「午前のセッションは良かったけど、予選は雨の影響で難しかったね。野尻の時はラインが乾いているように見えてタイヤ選択に迷ってしまったり、伊沢の時は雨で路面温度が下がったり、ラバーが流れたりして思い通りに予選を戦えなかったね。明日はしっかり準備して順位を上げていきたいね」

星学文エンジニアのコメント

「伊沢にセット確認、タイヤの比較もしてもらい、野尻のパフォーマンスもよくて、持ち込みのセットが良かった事が確認出来ました。結果、2番手のタイムを出せました。Q1は300のQ1のタイムと500の序盤のタイムを追いながら、状況を伺っていました。ラインが乾き始めたのでドライタイヤに変更しましたが、まだ熱が入りづらい感じだったので、ウェットに戻して8番手のタイムを出す事が出来ました。野尻は頑張ってくれたと思います。Q2にかけても午前の良いバランスのところで行ったのですが、思うようにタイムが出ませんでした。コンディションの変化にもう少しアジャストしてあげるべきだったかなと思っています。明日は今日のデータを活かして挑みたいと思います」

野尻智紀選手のコメント

「結果としてはギリギリでQ1を突破出来て伊沢さんにつなぐ事が出来ました。目まぐるしく変わるコンディションの中でタイヤチョイスを正確に判断する事が難しい状況でした。昨年はウェットタイヤのまま走り続けてQ1を突破出来ましたが、それによって少し保守的になってしまった部分がありました。明日は伸びしろがあると思いますので、順位を上げられるようにしっかり準備していきたいです」

伊沢拓也選手のコメント

「野尻が8番手でQ1を通過してくれましたし、午前のセッションも良かったので、良いポジションを狙えると思っていました。Q2ではタイムが伸び悩んでしまいましたが、明日は上位に入れるように準備していきたいです」

ウェットを上手く使ってQ2進出5位、その後失格車出て明日は3位から

予選開始直前のスコールにより15分開始が遅れたQ1。ショーン・ウォーキンショーがアタックを担当した。午前のセッションはドライコンディションだったが、ショーンはセットを合わせきれてないと感じていたので雨の予選を望んでいた。希望通り雨が降ったのでショーンはQ1を上位で突破するべく、コースインしていった。ショーンは見事なコントロールでQ1を4番手で終えた。

Q2を走る高木真一は500クラスの午前のセッションとQ1のタイム差をチームに確認してきた。高木はそれを聞いてコースのコンディション変化を知ろうとしていた。落ち着いてコースインしていったが、うまくペースを上げる事が出来ない車両に引っかかり、なかなかタイムアップが出来なかった。前車との間合いを空けて、セッション終盤にタイムアタックに入っていった。クリアラップは取れたものの、5番手のタイムを出すのが精一杯だった。しかし、予選終了後の車検で上位2台の車が失格になり、55号車は明日3番手からスタートすることになった。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「ウェイトも積んでいるから、このポジションは上出来じゃないかな?上位2台が失格になったのが驚いたけど、チャンピオンシップをリード出来るように明日は結果を出したいね」

安藤博之エンジニアのコメント

「去年のタイと今年のコンディションを合わせてセットを進めていきました。パフォーマンスは良かったと思います。Q1は雨でしたが、昨年の雨のデータがあったのでそれを参考にしてショーンにアタックしてもらいました。ドライバーも車もパフォーマンスが良かったので、4番手のタイムを出す事が出来ました。Q2はドライで午前のセットアップをベースにしましたが、雨上がりなのでそれに合わせてセット変更をしました。ポジションは5番手だったので、良いパフォーマンスを引き出す事が出来たと思います。昨年もペースは悪くなかったので上位に入れるように準備したいです」

高木真一選手のコメント

「去年と同じコンディションで最初雨が降ったものの、車のセットが悪くないという事をショーンがQ1で証明してくれました。Q2はドライになったものの、メカニックがすぐにドライセットにしてくれました。わずかではありますが、気温などの問題もあり、若干コントロールするのが難しかったです。チャンピオンシップを考えると最低限のポジションは確保出来たと思います。明日は表彰台を狙えるように頑張ります」

ショーン・ウォーキンショー選手のコメント

「予選はそれほど悪くなかったね。皆んなタイヤを暖めるのに苦労したけど、車はとても速かったです。ボク達の車はドライコンディションで少しコントロールが難しいけど、高木さんはそんな状況でも見事なコントロールをしてくれました。明日は表彰台を目指して頑張りたいと思います」

序盤の接触、追い上げるもマシントラブルでリタイア

連日スコールが無い日は無かったが、今日は雨の予報は無い。しかし、スタートが近づくにつれ入道雲が出てきた。チームはウェットタイヤ装着も考慮しスタートを迎えた。

スタートドライバーは伊沢拓也。グリッドは灼熱地獄だったので、スタート直前まで伊沢は体力温存のため、ピットで暑さを凌いでいた。伊沢は車に乗り込み、いよいよスタートとなった。昨日の午前中は車のバランスも良かったので、それを再現すべく、ウォームアップでセットアップを進めスタートを待った。

15:00にスタートが切られ、順位をキープしたまま順調なスタートを切ったように見えたが、2周目に他車と接触。スピンはしなかったものの、順位を14番手まで落としてしまう。バックミラーを失ってしまったものの、車両に問題はなく、その後はペースよく周回を重ねた。

22周目に他車がコースアウトしてしまい、順位をひとつ上げる。25周を過ぎたあたりからルーティンのピットインを始める車両が増え、29周のピットンまでに9番手まで順位を上げた。

交代した野尻は13番手でコースに復帰したが、原因不明の不調を訴えてきた。車両が思うように加速しないようだ。そのまま周回を重ねたが、35周目に車両チェックのためにピットイン。不調の原因が究明出来ず残念なりタイヤとなってしまった。次回は昨年ポールトゥウインを達成した富士だ。今回の雪辱を果たしたい。


鈴木亜久里監督のコメント

「出口が見えないレースだったね。予選の時からバタバタしてしまって、自分たちのレースが出来なかった。トラブルは仕方ないけど、次回はこのような事が無いように準備していきます」

星学文エンジニアのコメント

「昨日の予選であまりうまく走れなかったので、ウォームアップで決勝に向けて調整しました。スタートしてから速さもなくて厳しい展開でした。伊沢がインラップ前に良いタイムを出してくれたので、良いところも見つける事が出来ました。今回レクサスが上位にきていたので、NSX-GTは遅れを取っていると感じました。結果的にトラブルでレースを終えてしまいましたが、次回のレースは距離も長いので、ポイントを獲得して後半を有利に進められるようにしたいです」

野尻智紀選手のコメント

「週末を通して収穫もありましたが、ボク達にとって結果が得られなかったのは非常に辛いです。しかし、次回のレースはポイントも多く付与されるので、今回のレースを糧にして結果を追求したいです」

伊沢拓也選手のコメント

「前半からうまくレースを組み立てられなかったのですが、何とか勝機を見出そうとプッシュしました。最終的にはトラブルでレースを終えましたが、鈴鹿から考えても今回のレースはペースが遅かったので、次回のレースに向けて修正していかなければなりません」

エアコン壊れ、猛暑の中激走するもスローパンクでポイント逃す

決勝直前のウォームアップ走行では、気温が高かったにもかかわらず、タイヤのコンディションが非常に良かったので結果に期待が持たれた。しかしながら、車両に装着しているエアコンの調子が悪く、ドライバーの熱対策が心配された。

スタートは高木真一。高木は1コーナーを過ぎた次のストレートで1台かわし、2番手に浮上。トップの車と激しいバトルを繰り広げる高木だが、横に並ぶ事は出来るものの、抜くまでには至らず苦戦していた。序盤ペースが上がらなかった3番手の車が背後まで迫ってきて、3台による激しいバトルが展開された。

高木は集中力を切らすことなくバトルを続けた。20周目に500クラスの車両が1コーナーの手前でスピンを喫し、ちょうど高木が1コーナーに差し掛かった目の前を通過した。高木に被害はなかったが、ヒヤッとした瞬間だった。

次の周にトップの車両がルーティンのピットインに入りトップに浮上。高木は後続を引き離し、29周目にルーティンのピットイン。ショーン・ウォーキンショーに代わる。ショーンは9番手でコースに復帰し、32周目には高木のベストタイムを更新し、速いペースで前車を追った。

37周を過ぎたあたりからルーティンのピットインの車両が増え、44周目には2番手まで順位を回復した。ショーンは自己ベストを更新しながらトップの車両を追った。トップとの差は6秒以上あったが、トップより速いペースで徐々に差を縮めていった。しかし、58周目に左リアタイヤがスローパンクになりピットイン。激しい順位争いと灼熱の路面にタイヤが悲鳴をあげてしまったようだ。

1輪のみ交換してコースへ送り出したが、ポイント獲得はならず11位でレースを終えた。なお、55号車はエアコンが故障してしまい、高木もショーンもコメントを取る事が出来ないほど疲労困憊だった。次回は相性の良い富士なので大量ポイントを獲得したい。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「速さも作戦も完璧だったね。エアコンが効かない中で二人のドライバーは集中力を切らさずに頑張ってくれた。結果的にポイントは獲れなかったけど、パフォーマンスは良かったので、次回の富士で挽回したいね」

安藤博之エンジニアのコメント

「昨日の練習走行でのドライでのセットアップは良かった。ウォームアップでは非常に車のコンディションやタイヤの状態も良かったので、決勝に向けてアジャストしていきました。順位を上げられる手応えもあり、レースではトップグループで展開する事が出来ました。結果的に11位までポジションを落としてしまいましたが、良いパフォーマンスを発揮出来たと思います。次回は挽回したいです」