レポート Report

Q2での前車のコースアウトでタイム乱すも総合4位

前回は惜しくも最後まで走り切る事が出来なかったが、気持ちを切り替えてこの鈴鹿に乗り込んだ。ライバル達よりサクセスウェイトは積んでいないので、ここから巻き返しをはかりたい。

午前のフリープラックティスでは4番手のタイムを記録。車のバランスは良さそうだ。

午後のQ1では、松下信治選手が担当。セッション開始2分後くらいから、各社次々とコースイン。#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTは残り5分で最後にコースイン。ウォームアップの後、アタックを開始。

2番手のタイムを記録し、Q2の野尻智紀選手につないだ。

Q2もギリギリまでコースインを待ち、残り5分15秒でコースイン。2周のウォームアップの後、アタックへ入っていった。野尻選手がS字に差し掛かったところで前車がコースアウトしてしまい、この影響によりタイムをロスしてしまい、Q2では8番手のタイムとなってしまった。しかし、総合で4番手となり、明日は2列目からのスタートで優勝を狙う。


鈴木亜久里監督のコメント

「野尻の前で他の車がスピンしてしまったのは残念だったね。それが無かったらどのくらいのポジションにいたんだろう?そう考えると悔しいけど、2列目からのスタートだから、チャンスはあるから、気持ちを切り替えて、明日へ向けて準備します」


土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント

「アタック中に 前を走っていた車が目の前でスピンしてしまって、それでも総合で4番手のタイムなので、長時間のレースを考えれば、表彰台は狙えます」


田中洋克チームディレクターのコメント

「ポールを狙えると思ったのですが、届かなかったですね。午前中は思ったよりバランスが良く無くて、予選に向けて大きくセットを変えて、それは良い方向に行きました。午前中から予選のセットで進めれば、もっと前に行けたと思うのですが、明日頑張ります」


野尻智紀選手のコメント

「スピン車両があったりとかしていて、タイムは出しきれなかったかなと思うんですけれども、まあ4番手に踏みとどまれたのでイエローもなく、タイムもしっかり残ったっていうところは、まだ我々今週繋がっているというか、運があるところもあるのかなと思います。明日コンディションがちょっと安定しなそうですから、しっかり集中して走りきりたいなと思います」


松下信治選手のコメント

「フリーはあまりちょっと調子良くなくて、まあその中で結構いろいろ考えて持ってきたものが予選でドンピシャ当たった、というかいい方向には行っていたので良かったです。Q1は2位だったのですけど、Q2でアタック中に前の車両がコースアウトしてしまったのが大きく影響して、結果的には4位なので、まぁちょっと悔しいですね。ポテンシャルはまだ先にあると思うので、でも明日4番手スタートで3時間レースなので、まだまだチャンスあると思います。絶対優勝したいですね」

ドライバー二人の素晴らしい走りで明日は2番手からスタート

第2戦富士では、ポイントを獲得する事が出来なかったが、車のバランスは良く、今朝のセッションではトップタイムを記録した。チームの雰囲気も良く、ドライバー達も落ち着いている。

Q1のアタックは佐藤蓮選手。各社が次々とコースインする中、ギリギリまでコースインを引っ張り、残り5分半でコースイン、ウォームアップのあとアタックへ入って行った。タイミングモニターには2番手のタイムが表示されたが、その後、2台に抜かれ、4番手でQ1を終えた。

Q2は大津弘樹選手。セッション残り5分半でコースイン。2周のウォームアップを行い、アタック。大津選手はQ2で3番手のタイムを記録し、合算で予選は2番手となった。明日はフロントローからのスタートで優勝を狙う。


鈴木亜久里監督のコメント

「アベレージでみて良いペースで走れていると思うね。車のバランスが安定していると思う。ポールの車は速すぎるけど、レースでは我々に十分チャンスがあるので期待していて下さい」


土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント

「16 号車は二人ともタイムが良かったので、2番手になりました。これはもう優勝を狙うしかない。皆さんにお見せできるのはいいレースが絶対にできるって事ですね。間違いなくお見せできるので、できればワンツーでフィニッシュします」


田中洋克チームディレクターのコメント

「持ち込みのバランスが良くて、午前中はトップのタイムを出せました。予選に向けて期待していたのですが、ちょっと伸びが足りなかったですね。明日のレースは頑張ります」


大津弘樹選手のコメント

「車のポテンシャル的には出し尽くす事が出来たと思うのですが、Q1でトップとの差があったことと、Q2でもその差を縮められなかったので、ドライビング的にはベストは尽くせたのですが、届かなかったのは悔しいですね。自分自身でもピークのないタイヤへのアジャストが難しかったので、そこでわずかなロスがあったと思います。明日は2番手からスタート出来るので、切り替えて頑張りたいと思います」


佐藤蓮選手のコメント

「公式練習の走り出しから車としては決まっていたのですけど、午後では風向きが変わってコンディションが結構変わっていました。その中でもQ1では自分が担当して、トップの車は速かったですけど、2番手はかなり接戦っていう中で繋げることができたので、その中で大津さんがいいアタックをしてくれて、最終的には2番手のポジションを獲得することができました。鈴鹿はホンダ勢としてもホームコースなので、何としても優勝を取りに行きたいと思います」

前回に続き駆動系トラブル、第4戦までにすべてを見直し必ず優勝を

前日までの天気予報で、決勝日は雨の予報だったが、雨雲レーダーを見ると、レース終盤に雨が降りそうだったが、鈴鹿は朝から曇っていた。しかし、ウォームアップ走行直前に雨が降り出し、レインタイヤを装着してコースインしたものの、西コースは乾いているとドライバーから無線で連絡が入り、決勝のセット確認は出来ず、タイヤの皮むき走行を行うだけになってしまった。

スタート時間が近づくにつれ、天気は回復し、スタートは完全なドライとなった。スタートドライバーは松下信治選手。クリーンなスタートを切り、順位は変わらず4番手で周回を重ねる。5周目にチームメイトの16号車が3番手に順位を落とし、テールトゥノーズで3番手争いを繰り広げる。途中、2コーナーで接触するほど激しいバトルを展開したが、16号車が24周目にルーティンのピットインを行い、3番手に浮上。

33周目にルーティンのピットインを行い、野尻智紀選手に交代。全車のピットインが終了した36周目の時点で、ポイント圏内の8番手を走行。41周目のシケイン進入で、背後にいた車が止まり切れず、7番手の車に追突。順位をひとつ上げるが、追突でパーツがコース上に散乱してしまった為、ここでFCYが導入される。

42周目にリスタートが切られたが、ギアが入らなくなり45周目にピットイン。修理に時間がかかってしまい、周回遅れになってしまう。トップが59周目に差し掛かったところで修復が完了し、チェック走行の為にコースを走行したが、ピットに戻り残念なリタイヤとなってしまった。次回の富士までは約2ヶ月空くが、優勝する為にしっかりと準備を進めて行きたい。


鈴木亜久里監督のコメント

「2戦続けてトラブルが出てしまい、応援して下さっているファンの皆さま、ご支援下さっている皆さまには申し訳無い気持ちです。次回までに立て直し、結果を出せるように見直して行きます」


土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント

「8号車はなんかこう運とかツキとか流れが無いかな?毎回毎回こういうトラブルが起きてリタイヤになって、ドライバーはちょっと可哀想なんですけれども、そこはもう一度、しっかりと見直して、次に向けて準備していきます」


田中洋克チームディレクターのコメント

「8号車はリタイヤという残念な結果で、また駆動系のトラブルで、前回とは違うところなんですが、ドライバーが頑張っていただけに残念です。この問題は帰って解析しないと詳しいところわからないですけども、トラブルが出ないように準備したいと思います」


野尻智紀選手のコメント

「残念ながら2戦連続、ポイントを獲得する事が出来ませんでしたが、また次、頑張るしかないので、沢山応援して下さったのに、申し訳ありませんが、次も是非、応援して下さい」


松下信治選手のコメント

「ペース自体は良かったので、ポイントを獲れなかったのは残念です。本当に毎回、良いポジションでレースしながら、ポイントを持って帰れないのが続いているので、ドライバーもチームも、もう1回引き締め直して、基本的なところから見直して、こういったトラブルを無くしていきたいと思います。次回まで少し時間が空きますが、車も速かったですし、しかも軽いので、絶対に勝たないといけないので、頑張ります」

表彰台には届くがまだまだスピード足らず、これをきっかけにさらなる高みへ

ウォームアップ走行前に雨が降り出した。鈴鹿ではよくある事だが、西コースは雨が降ってなくて、決勝のセット確認は出来なかった。タイヤの皮むきだけ行い、スタートを待った。

16号車のスタートドライバーは大津弘樹選手。スタートでトップの背後にピッタリつけるが、2番手でストレートを通過。トップの車のペースは速く、じわじわと離されていってしまう。逆に3番手の車が迫ってきて、5周目の3コーナーで抜かれ、3番手に順位を落としてしまう。

その後はチームメイトの8号車に背後まで迫られ、21周目の2コーナーで接触してしまうほど、激しい順位争いを繰り広げる。24周目にルーティンのピットインを行い、佐藤蓮選手に代わる。13番手でコースに復帰。順位を争っていた車に先行されてしまう。しかし、その車を32周目の2コーナーで抜き、順位を上げた。ルーティンのピットインを行う車もあり、全ての車が1回目のピットインを終えた、36周時点で3番手になる。

41周目のシケイン進入で他車の接触があり、FCYが導入される。破片の回収が終わり、42周目にリスタートが切られた。

52周目に300クラスの車がヘアピン立ち上がり付近に止まってしまい、FCYが導入される。54周目にリスタートが切られた。その後はトップの2台の車とほぼ同じペースで周回を重ねていった。61周目に2回目のピットインを行い、最後のスティントを大津選手に託した。64周目に全車のピットインが終了し、この時点で3番手を走行。

70周目にトップの車がピット作業違反により、ドライブスルーペナルティを受け、2番手に浮上。

しかし、ペナルティを受けた車のペースは速く、すぐに背後まで迫ってきて、77周目のシケインで抜かれてしまう。

その後は、車のバランスに悩まされたが、何とか3位を死守して表彰台を獲得する事に成功した。


鈴木亜久里監督のコメント

「表彰台に乗れたのは良かったけど、まだまだペースが足りないね。優勝を狙っているので、もっとレベルを上げて行く必要があるね。次回に向けて、どうやってレベルを上げていけるか、皆で考えて、次こそ優勝したいね」


土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント

「ホンダ勢トップとは言いながら、トヨタにはあれだけ離されて3位ですからね。車のポテンシャルを上げていかないと、ちょっと後半勝負にならないので、この2ヶ月で何とかして、まあガチンコでもウエイト積んでも勝負できるような車に仕上げたいと思います」


田中洋克チームディレクターのコメント

「予選の順位からひとつ落としてのゴールで、何とか表彰台には何とか立てたのですが、当然優勝を狙ってますし、他のメーカーに対してまだスピード足りないということを考えると、もっともっとちょっと頑張らないといけないなと思います。次に向けてしっかりと準備を進めます」


大津弘樹選手のコメント

「スタートを担当しましたが、直前は微妙なコンディションで雨降るかどうかみたいな感じだったんですけど スタートすると普通のコンディションドライコンディションだったので、序盤に仕掛けようと思ったんですけど、なかなか叶わずちょっと難しかったんでそのままついていこうと思いました。その後のペースもあまり良くなかったのですが、蓮に代わってから少しペースも良くなって、安定して走ってくれたし、メカもピットストップで何もトラブルなく出してくれたので、まず表彰台獲得できて本当に良かったな、と思います。蓮と僕たちもペアを組んで1 年目なので、まず第一歩のステップとしては非常に良かったかなと思います。但し、レースの内容としてはまだまだちょっと見直さなきゃいけないところが多くあるので、次戦に向けて優勝できるようにまた頑張りたいと思います」


佐藤蓮選手のコメント

「3位表彰台獲得という結果で終わりましたが、まずはポイントを獲って表彰台に乗れたっていうことはすごく前進できたレースだったんですが、まだ足りない部分も多くあって満足できる結果ではないので、この表彰台をはずみに次戦はさらに上へ行けるようにチームと組み立てていきたいと思います」

Round.3 / 2024