レポート Report

P10だがトップから1秒以内の僅差、明日は上位を目指す

今回の鈴鹿から2022年の後半戦に突入する。第2戦で優勝し、ドライバーズランキングではトップと10ポイント差の7位につける。トップとの点差は少なく、このレースから巻き返して終盤戦のチャンピオン争いに加わりたい。

今回は福住仁嶺選手から走行を開始。予選や決勝へ向けたタイヤの評価を行いながらセッティングを進めていった。野尻智紀選手は専有走行で最終評価を行い、予選へ挑んだ。

Q1は福住選手がステアリングを握った。十分ウォームアップを行ってからアタックへ入って行った。

福住選手は7番手のタイムを出して、残りの車両のアタックタイムが出るのを待った。最終的には3台に抜かれ、悔しい10番手で予選を終えたが、アタックした車のトップから最後尾まで1秒以内の非常にハイレベルな予選だった。

明日は450kmのロングディスタンスなので、表彰台を狙えるレースを展開したい。


鈴木亜久里監督のコメント

「500クラスの予選はいつもハイレベルなんだけど、今回もトップから後ろの方まで1秒以内の本当に難しい予選だったね。ドライバーもチームも良い仕事をしてくれたんだけど、ほんの少しの差が順位を大きく変えてしまうので、明日は挽回出来るように頑張ります」

伊与木仁エンジニアのコメント

「福住くんから走行してもらい、主にタイヤの評価を行いました。良いタイムが出ましたが、そこからショートとロングのセットを進めました。500の専有で野尻くんに評価をしてもらい、明日の決勝を見据えたタイヤを選びました。
そのタイヤで福住くんにQ1を行ってもらいました。アタックが終わった時には7番手でしたが、最後は抜かれてしまい、10番手でQ2進出は出来ず残念でした」

野尻智紀選手のコメント

「惜しくもQ2進出を逃してしまいましたが、明日は長いレースですし、このポジションだからこそ出来る戦略もあると思いますので、そういう事も考えつつ、長いレースをよりポジティブに戦うための良い車も必要だと思いますので、明日に向けてしっかりと準備していきたいです。明日は順位を上げて良いポジションでゴール出来る可能性はたくさんあるので、頑張りたいと思います」

福住仁嶺選手のコメント

「フリー走行では上手くクリーンエアーで走れたというのもあり、悪く無いタイムを出せていました。野尻さんに変わった時に専有走行で車の状態が変わってしまって、難しい予選になるかも知れないと感じていました。予選前に皆としっかり話をして、車をアジャストしていきました。タイヤチョイスは悩むところもあったのですが、アタック自体は上手くまとめる事が出来ました。しかし、終わってみてもう少しタイムを削れるところもあったと思いましたし、結果的に10番手というのは悔しかったですが、明日のレースは長いので戦略も考えて前に出られるように頑張ります」

Q1は木村選手がトップタイム、明日は予選8番手から挑む

このレースからいよいよ後半戦だ。我々は今季、まだ1ポイントしか獲得出来ていないので、残りのレースは全戦でポイントを獲得して、チャンピオン争いに加わりたい。

第4戦ではトラブルでリタイヤしてしまったものの、レースペースは速く、第3戦が行われた、ここ鈴鹿でもレースペースは良く、1ポイントを獲得したコースだ。流れは悪く無い。

車のバランスも向上してきているので、良いところを組み合わせたセットで午前のセッションを走った。ポジションは3番手で走行を終え、予選に期待を持たせてくれた。

今回もQ1は木村偉織選手が担当した。木村選手はこのセッションで見事トップタイムをマークし、Q2の武藤英紀選手につないだ。

武藤選手は午前のセッションを予選モードで走行が出来ていなかったので、不安を残した状態でのアタックとなった。ウォームアップからアタックに入って行ったが、タイヤの内圧変化が大きく、アンダーステアが発生してしまい、8番手でQ2を終えた。しかしながら、車の乗りやすさは今シーズン一番だと2人のドライバーはコメントしている。明日のレースを楽しみにしたい。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「Q1で偉織がトップタイムを出してくれたので、武藤もやりやすかったと思うんだけど、武藤の時はタイヤの内圧が上がり過ぎてしまい、思うようにタイムが出せなかったね。それにしても8番手からスタート出来るので、表彰台を狙って行きたいと思います」

岡島慎太郎エンジニアのコメント

「朝のセッションのセットアップは第3戦の鈴鹿、第4戦の富士の良い部分を組合せて持ち込みました。前回はアンダーステアが問題だったので、それを改善出来るようなセットで走行しました。走り出しから最後まで3番手のポジションをキープ出来ていたので、前回よりパフォーマンスは高かったと思います。ウェイトの差もあると思いますが、良い部分も増えているので、ちょっとまだ上手く曲がれていないところもありますが、そこは上手くアジャスト出来て、偉織がQ1でトップタイムを出してくれました。偉織も自信がついたと思いますし、車のセットも良い方向にきたと思っています。Q2はQ1ほどタイムを上げる事が出来なかったので、再度データ確認をして、改善出来ればと思います。明日のレースは戦略を考えて挑みたいと思います」

武藤英紀選手のコメント

「Q1は偉織がトップで帰ってきてくれて、車のバランスは確実に向上していると思いました。しかし、自分としては予選のペースで走れていなかったので、どこまで行けるか?という不安はありました。偉織に聞いたら車はとても良くなっているというので信じて行った部分はありましたが、上手く合わせきれなかったです。トップのタイムは見えませんでしたが、上手く合わせる事が出来ていればあと3つ4つポジションを上げる事が出来たかも知れません。でも今までで一番乗りやすい車に仕上がっているので、決勝は今までで一番良いレースが出来ると思います」

木村偉織選手のコメント

「Q1でトップタイムを出す事が出来ました。チームに良い車を作ってもらい、皆さまに色々なチャンスを頂いていたので、HRC、チームにほんのわずかではありますが、恩返しが出来たかな、と思っています。Q2は車のバランスが思ったところに行かなかったので、8番手ではありましたが、今シーズン最も良いポジションからスタート出来るので、明日は優勝目指して頑張りたいです」

SCのタイミング悪くラップダウンに

三重県警のパレードラップ後に1周のフォーメーションラップで450kmレースのスタートが切られた。

スタートドライバーは福住仁嶺選手だ。日差しは強いが気温は28℃とこの時期にしては低めだ。タイヤチョイス、タイヤマネージメントにより大きく戦略が変わる事が予想される。

福住はクリーンスタートを切ったが、1周目は2つポジションを落としてしまう。5周目には車の操縦性が悪化してきたことを無線で訴えてきた。しかしながら、周りと比較しても8号車は遅いペースではない。

福住は7周目にルーティンのピットインを行い、給油のみ行いコースへ送り出し、14番手でコースに復帰した。ペースは悪く無い。

17周目にトップの車両がルーティンのピットインを始め、ここから多くの車両がピットインを始まった。福住は19周目には10番手までポジションを回復。27周目には予選のポジションだった8番手まで浮上。

31周目には5番手まで上がるが、福住はタイヤのグリップダウンを無線で訴えてきた直後の32周目には6番手、33周目には7番手までポジションを落としてしまう。しかし、前車のピットインもあり、再び5番手に順位を戻す。

41周目にルーティンのピットインを行い、タイヤ交換と給油を終えて後半を野尻智紀選手に託した。

野尻は13番手でコースに復帰。48周目に300クラスの車両が130Rでクラッシュしてしまい、ここでセーフティーカーが導入される。この時点で順位は12番手。クラッシュ車両の回収が終わり、53周目にリスタートが切られた。

しかし、セーフティーカーが入ったタイミングが我々にとっては悪く、ここで周回遅れになってしまう。

順位は13位のままでチェッカーとなりポイント獲得はならなかった。

ポイント獲得に向けて手応えがあったレースだけに残念だが、収穫の多いレースとなった。


鈴木亜久里監督のコメント

「上位に行くのは難しかったかも知れないけど、ポイントが獲得できる可能性があっただけに残念だね。セーフティーカーの入るタイミングだけはどうしようもないけど、もう少し速さがあればうまく組み立てられたかも知れないので、次回に活かします」

伊与木仁エンジニアのコメント

「ウォームアップからドライバーは乗りやすくないようなことを言っていたので、決勝に向けて変えてみた部分はあるのですが、根本的には改善出来ておりませんでした。作戦的にショートランでクリーンエアーで走るようにしたのですが、SCが入ったタイミングが悪く周回遅れになってしまいました。SCが入るまではポイント圏内を走っていたので、非常に残念です。次回に向けて見直したいと思います」

野尻智紀選手のコメント

「結果としては良くないものになってしまいましたが、こういうレースも次に向けてのステップだと思って、ここからどうやって僕達が挽回するかだと思います。この結果もポジティブに捉えて、チーム一丸となって次のレースに取り組みたいです」

福住仁嶺選手のコメント

「長いレースではあったのですが、ボクからスタートして早めにピットインをする作戦を取る事にしました。燃料だけ入れてタイヤは変えずに出て行きました。レースとしては良いときも悪い時もありましたが、後半残り10周くらいはペースダウンしてしまい、300車両を抜くのも手間取ってしまい、色々と課題が残るスティントになってしまいました。残り40周くらいを野尻さんが担当しましたが、セーフティーカーの入るタイミングが悪く1周遅れとなってしまいました。ポイント獲得はなりませんでしたが、その分次のレースにチャンスがあると思いますので、頑張ります」

3位圏内を走行も原因不明のドラブルで惜しくもリタイア

スタートドライバーは木村偉織選手だ。木村選手は2つポジションを上げ、6番手で1周目のメインストレートに戻ってきた。木村のペースは良いが、なかなか順位を上げる事が出来ない。チームからはタイヤを温存しながらペースを保つように無線で指示が出た。木村のペースは安定していて、500クラスのラップダウンになるタイミングでもタイムの落ち込みがほとんどない。

木村は17周目にルーティンのピットイン。予定通りの給油時間で木村をコースへ送り出した。ピットインが済んでいる車両の中では木村がトップを走っている事が無線で伝えられた。この時点でポジションは13番手。

ペースは非常に良く、22周目には9番でまでポジションを回復。

23周目にはトップグループがルーティンのピットインを行い、木村は表彰台圏内の3番手に浮上。更に26周目には2番手までポジションを上げる。

トップ車両がようやくピットインを行い、木村は待望のトップに立つが、タイヤのグリップダウンが激しく、2番手グループのペースが速く、木村はその周のS字で抜かれてしまう。38周目のダンロップコーナーで3番手にポジションを落とすが、この周でルーティンのピットインを行い、武藤英紀選手に交代。15番手でコースに戻り、フレッシュタイヤで前車を追う。

44周目に130Rで300クラスの車両がクラッシュ、セーフティーカーが導入される。この時点で順位は7番手。

クラッシュ車両の回収が終わり、50周目にリスタートが切られた。見た目の順位は5番手だが、実質2番手でレースを展開していった。トップを追うが、3番手グループのペースも速く、ここからデッドヒートが繰り広げられた。

武藤はフロントタイヤのグリップに悩まされ、3番手に順位を落としてしまう。

そのまま順位をキープしながら走行していたが、64周目のS字で車両トラブルが発生してしまい、完走はならなかった。表彰台圏内を走行していただけに残念なレースとなってしまった。

しかし、ここ3戦続けてレースペースは非常に良いので、次のレースに期待したい。


土屋圭市アドバイザーのコメント

「8番手スタートで偉織が2スティントで3番手までポジションを上げてくれて、武藤に代わって表彰台は獲れると思っていましたが、前回の富士と同じ電気系統の症状が出てしまいました。そのまま走っても車に良くないので、そこで止める事にしました。応援してくださった皆様には申し訳ございません。次までに原因究明してSUGOに向かいたいと思います」

岡島慎太郎エンジニアのコメント

「レースは残念な結果になってしまいました。車のパフォーマンスは上がっていて、ポジションも表彰台圏内まで上がっていたと思いますが、車のセットに関してはロングのペースは見直す必要があると思っています。その前に車に起こっているトラブルを追求する事が先決なので、次回のレースまでに完璧に調べ上げたいと思っています」

武藤英紀選手のコメント

「木村選手が追い上げて、交代した時は混乱の中で順位が分からず走っていましたが、もうちょっとタイヤ交換して燃料積んでペースを上げられると思っていたのですが、燃料が重いときはなかなかペースを上げられなくて、減ってきてからペースが上がってフィーリングも良くなってきたのですが、トップも見えていたので、もうワンチャンス何かを作りたいなと思っていました。前回と同じような感じのトラブルが出てしまったので、残念ではありましたが、車を止めました。良いポジションを走っていたので非常に残念です」

木村偉織選手のコメント

「スタート担当させていただき、2スティント走って、終盤武藤さんにバトンを渡す作戦でした。スタートはうまくいって、いくつかポジションを上げる事が出来ました。そこから先はなかなかペースを上げられず、淡々と走る感じでした。タイヤを変えてからは表彰台に登れる位置までポジションを上げる事ができました。武藤さんも懸命な走りをしてくださって、今シーズン初の表彰台に登れる手応えがありました。2大会前から続いているこのトラブルをチームとしても解決の糸口が見えていない状況なので、不安な部分もありますが、次の大会までに本当に何とかしないといけないと思っています。去年のSUGOは良かったと聞いているので、しっかり走って結果を出したいです」

Round.5 / 2022